というのも、ビタミンEには抗酸化作用で血液をサラサラにして血行を改善する効果やホルモンバランスを改善する効果があるからです。
ビタミンEの抗酸化作用による冷え性改善
血液は酸素や栄養素を各細胞に運ぶ働きがあるとともに、体温も運んで体中の体温をほぼ一定に保つ働きをしています。
また、体温は、血液が運んできた酸素と栄養分が各細胞でエネルギーとして燃焼されて初めて発生する訳ですので、血液が通わない部分では熱が発生しません。
血液が流れる血管は、末端に行くにつれて細くなっていき、髪の毛より細くなってしまいます。
いわゆる、毛細血管ですね。
毛細血管では赤血球がなんとか通過できる程度ですので、血管に弾力性が無かったり、赤血球に異常があると血液が末端まで行き渡らないのです。
そうすると当然血液が正常に通わない部分では熱エネルギーが生まれませんので冷え性になります。
ではなぜ血液が十分末端の細胞にまで行き渡らなくなるのかというと、細胞の酸化と重要な係わりがあります。
酸素が過剰に結びついた過酸化脂質が体内に蓄積すると、細胞は細胞膜が変質してしまい、栄養素や老廃物のやりとりができなくなります。
赤血球も細胞ですので、過酸化脂質が赤血球にまとわりつくと細胞膜に異変が起こり、壊れやすい溶血性赤血球になってしまいます。
また、血液は過酸化脂質を多く含むとドロドロになってしまい、血流が悪くなります。
さらに、過酸化脂質がたまった血管は弾力がなくなってもろくなり、血液が通過する通路も狭くなります。
この酸化状態を守ってくれるのがビタミンEなのです。
ビタミンEはその抗酸化作用により過酸化脂質ができるのを防いでくれます。
ビタミンEを十分摂取して過酸化脂質ができないようにしてやれば、細胞膜が正常になり、栄養素や老廃物のやりとりがうまく行えるので効率よく熱エネルギーが発生できます。
さらに、ビタミンEの抗酸化作用で血液がサラサラになり、また血管が強くなって弾力性が良くなるのです。
このように、末端の血管の血液循環障害による冷え性は、ビタミンEの血行促進作用よって改善することができるのです。
ビタミンEのホルモンバランス改善作用による冷え性改善
ビタミンEにはホルモンのバランスを整える効果があります。
ホルモンのバランスが崩れると、自律神経失調症になり、冷え性になってしまいます。
特に更年期をを迎える女性は女性ホルモンのバランスが急激に変化し、そのため足腰の冷えや顔のほてり、頭痛などの更年期障害が現れます。
ビタミンEは、人間の体の中で卵巣や副腎、脳下垂体などのホルモンを分泌する臓器に多く含まれており、ホルモンバランスをとるうえで欠かせないビタミンです。
脳下垂体の働きを良くし、甲状腺や副腎皮質、性腺などのホルモン器官の機能をよくしてくれるのです。
ですから、更年期障害や自律神経失調症からくる冷え性の方にもビタミンEは効果があります。